白い巨塔

盛者必衰の理を表わす

貴重な再放送の『白い巨塔』をDVDダビングで完全保存版に。いや〜里佳や恭子に聞くとまさに医療界は『白い巨塔そのもの』とのことだったけど、まさに謀略?権謀?うずまく足の引っ張り合いの世界。観ているこちらが息をつめてしまいます。

なぜか、以前から医療ドラマ好き。白衣好きだから?手術室のシーンとかお腹がキューッと痛くなるくせに、観てしまいます。救命病棟24時も大ファンだから、里見先生と進藤先生(江口洋介氏)はかぶるわ、純粋な柳原先生と研修医だった矢部先生(伊藤英明氏)もキャラかぶるわで混乱です。おそらく救命シーズン2を観て伊藤英明氏が抜擢されたのでは?

でもやっぱり医療ドラマの金字塔だけある、骨太ストーリー構成で見ごたえあります。唐沢さんがただ憎むべき悪役ではないのがまたつらいところ。裁判とかも『負けないで!』って思ってしまうくらい、弱さも人間味もある方だからこそ魅力ある主人公なのでしょうか・・・。里見先生もイイヒトだけど正論すぎて融通きかないし、みんな完璧な天才医師でないところがよいです。進藤先生や医龍の朝田先生は完璧すぎて・・・芝居がかりすぎだし。(なんか人間の葛藤とかを超越してる感じ)

矢田亜希子さんがまたいいお嬢さんなんです。彼女以外この役をできる人はいないんじゃないかと思うくらい・・・実際のこの方の性格とか知らないんだけど、初めて見たときからとんでもない可愛らしさが嫌味でなくて好きだったんだけど・・・まさに世間知らずのお嬢様が・・・・・・というドラマのような人生を残念に思います(ホント実際の彼女は知らないんだけど)。ドラマとか復帰してほしい。VOICEの助教授?助手?の役もよかったし。

舞台が大阪・堂島の浪速(なにわ)大学なのに、なぜかほとんどの人が標準語なのがおもしろい(その分義理父の西田敏行の大阪商人風の物言いが際立ってゾッとするのですが。笑)。場所もなんとなく想像がついて、リアルタイムで見ていた時とはまた違う現実的な視点で見ることができました。

国立大学の医学部教授とその愛人や妻が、グリコ辺りを歩いてデートするなんてまったく現実味がないんですが。その辺も今だからこそわかるおもしろさなのかも。